1957年発行の標準版ピアノ楽譜『クラーマー=ビューロー』(井口基成編)のリニューアル。新たに浄書し、できるだけ少ない譜めくりで弾けるよう工夫した。50曲分は1868年の初版(J.アイブル社)、残りの10曲分はペータース版を底本に使用。 解説は上田泰史氏。クラーマーの作曲経緯や音楽史上の位置付け、ビューローがどのようにしてクラーマーの練習曲を選曲・編集したかなどが丁寧に書かれている。また、井口版では難しい日本語で読みにくかったビューローの序文訳を読みやすい文章にし、さらにクラーマーのオリジナル版(1835年・イギリス)に掲載されているクラーマーによる序文訳を新たに追加した。作曲家クラーマーと選曲・編集者ビューローの二人による言葉をぜひ参考にしてほしい。
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