今や絵本、アニメ、映画と大活躍の国民的ヒーローとなったアンパンマン。その原点となったのがやなせたかしさんのオリジナル絵本『あんぱんまん』です。アニメのイメージとは違う、まだ素朴なヒーローです。その誕生50周年を記念し、リニューアルした新シリーズがスタートしました。読み聞かせにぴったりの、ワイドな絵本の新装版の登場です。
泣き声を聞いたアンパンマンが着いたところは、どこもかしこも赤く染まった「あかいしま」。そこでは、子どもの龍の「ちびごん」がお腹を空かせて泣いていました。自分の顔を食べさせ、ちびごんを助けたアンパンマンは、その島に流れる赤い川の秘密を調べることにします。
島を赤くしていた犯人はばいきんまんでした。新しい顔と取り替えてもらったアンパンマンは、しょくぱんまん、カレーパンマンと一緒に力を合わせて戦います。
ちびごんは弱虫ですが、「雨を降らす」という大事な使命がありました。ちびごんは決意を持って、島のために立ち上がります。赤い島に降り注いだ雨は、汚れを落とし、島は元の美しい緑の姿を取り戻すのです。このおはなしを読んだ子どもたちは、小さなちびごんを自分と重ね合わせ、その活躍に勇気づけられるに違いありません。
(出合聡美 絵本ナビライター)
アンパンマンがパトロール中に見つけた“あかいしま”。そこで泣いていたのは、子どもの龍のちびごんでした。 ちびごんがパンを食べている間に、アンパンマンは島を探検します。実は島を赤く汚していたのは、ばいきんまんの仕業だったのです! アンパンマンはちびごんと一緒に、元の美しい島を取り戻すため飛び上がります。
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