あと一歩、あと一歩だったのに――。
推理力抜群で華麗に犯人を追い詰めるのに、いつも最後の最後にまさかの展開が起き、同僚に手柄をとられてしまう押井(おしい)刑事・32歳。 周囲の呼び方はもはや「惜しい刑事」としか聞こえない。 次こそ完璧に事件を解決し、不本意な呼び名を返上するべく奮闘する押井だが、ああ、やっぱり今日もまた……。
出世知らず、彼女おらず、酒飲めず。とことん残念な刑事を、いつのまにか応援せずにいられない! 元お笑い芸人の横溝正史賞作家が魅せる、腹筋崩壊の連作コメディミステリ。
<目次> おしい刑事参上 おしい刑事のテスト 密着・おしい刑事 おしい刑事の雪冤 安楽椅子おしい刑事 おしい刑事よ永遠に
<著者略歴> 藤崎翔(ふじさき・しょう) 1985年茨城県生まれ。高校卒業後、6年間お笑い芸人として活動。2014年に『神様の裏の顔』で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。著書に『神様の裏の顔』(角川文庫)、『私情対談』(KADOKAWA)、『こんにちは刑事ちゃん』(中公文庫)がある。
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