<漫画原稿再生叢書>第6弾! 漫画の神様・手塚治虫のライフワークにして日本漫画史上にそびえる哲学的エンタテインメント『火の鳥』から、傑作「鳳凰編」を“読む複製原画”に!!
▼漫画原稿再生叢書とは 漫画原稿再生叢書とは“読める複製原画”と謳った、現存する名作漫画の原稿を原寸で印刷・製本した特装本のシリーズです。実際の原稿に近い用紙に、原稿の風合を再生すべく、全ページをカラーで印刷。紙が曲がらずにすむよう、ノド側を180度開けるコデックス装で製本して、函へと封入しました。
第6弾となる作品にセレクトされたのは、手塚治虫による比類なき思弁的大河エンタテインメントである『火の鳥』です。 さまざまな名作漫画、さまざまなキャラクターを生み出した、漫画の神様=手塚治虫。 そのなかでも『火の鳥』は、1954年の「漫画少年」での連載からはじまり、1988年までの「野性時代」での連載と、30年以上にわたって複数の雑誌で、「○○編」という異なった副題とともに、連載を重ねてきた壮大な連作集であり、作者自らが「ライフワーク」と明言した最重要作品です。 今回、<漫画原稿再生叢書>の第6弾として刊行されるのは、『火の鳥』全エピソードのなかでも特に根強いファンを持ち、高い評価を得ている「鳳凰編」です。
『火の鳥 鳳凰編』は、かつて虫プロ商事から刊行されていた、いまはなき漫画誌「COM」誌上で、1969年から1970年にかけて連載されました。 この鳳凰編の舞台は、中国から伝来した仏教を巡っての権力闘争が巻き起こっている奈良時代の日本。 盗賊の我王と仏師の茜丸という真逆な境遇にあったふたりの人生が、火の鳥という永遠の存在に翻弄されて、交錯していきます。 なにが善でなにが悪か、生命とは何であるのか---。 答えのない問いかけこそが、物語を動かし、読書の快感を醸し出しています。
<漫画原稿再生叢書>は、その特殊仕様のために印刷・製本できるページ数にも限度があり、長編作品全体を収録するわけにはいきません。 そこで今回は、物語の佳境であるともに、仏を造形するようになり、東大寺の鬼瓦制作で競わざるを得なくなった我王と茜丸、ふたりの運命の終焉を描いたパートにカラーイラストを加えた、全72ページ分を収録。
手塚治虫の畢生の大作として、多くの人が一度は目にしたことのある『火の鳥 鳳凰編』。 今日まで受け継がれた貴重な資料である漫画原稿の質感を、ぜひ直接お手にとってお確かめください。
▼本書の仕様 A3判/コデックス装/化粧箱入り/輸送箱付/解説小冊子同梱
(c)手塚プロダクション 2020
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