ふらりと入った看板のないコーヒー屋で飲んだコーヒーの味に心をうばわれ、それからはコーヒーのことしか考えられなくなったオオカミくん。自分でもあの味を出したいと、勉強し、研究し、いろいろやってみては失敗し……、気がつけばいつしか年月は流れ、オオカミくんのコーヒー屋さんには、たくさんのお客さんがやってくるようになりました。日本のどこかにじっさいにあるコーヒー屋さんをモデルにしたお話。
オオカミくんとクママスターの物語ですが、
実話から紡がれたエピソードだそう。
確かに、そこここのリアリティが奥深いです。
古本屋を営むオオカミくんは、どんぐりコーヒーを淹れるのが上手。
大好きが高じて、あるコーヒー屋を見つけ、
クママスターに師事するのですね。
師事と言っても、教え方は自分で考えさせる禅問答のよう。
それだけに、奥深い手順に驚嘆です。
そして、年月が流れ、また同じ光景が。
オオカミくんの行動に、納得。
いえ、ちゃんと受け継がれていますね。
深い味わいの大人向けの作品です。 (レイラさん 50代・じいじ・ばあば 女の子1歳、女の子0歳)
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