ムッシュ・ムニエルはヤギの魔術師です。 この街に弟子を探しに来たのです。 子どもをひとりさらっていって、魔術を教えながら仕事を手伝わせるつもりです。 ホテルの部屋に入ると、早速ムニエルは魔術の支度にかかります。 魔術の力で昼間にすれ違ったあの少年をさらっていこうというのです!
ムッシュ・ムニエルはなんて恐ろしい魔術師なのでしょう!? いえいえ、なんだかどうもそんな風には見えませんよ。 ムニエルがひみつの呪文を唱えれば、小さなからっぽのビンがへんなさかなに姿を変えて、ふわりと飛んでいきます。少しずつ大きくなりながら、ねらった少年の前に現れます。ところが、戻ってきたビンの中身を見ると・・・? 結局ムッシュ・ムニエルはとても心やさしい紳士なのです。
街並みはどこかノスタルジック、黒いコートに大きなかばんを持ったムニエルはモダンな雰囲気。 大人っぽいような、でも子どもたちの心を強烈に惹きこんでしまう、それが佐々木マキさんの描く摩訶不思議なユーモア絵本の世界です。 『ムッシュ・ムニエルのサーカス』『ムッシュ・ムニエルのおつきさま』もあわせてどうぞ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ムッシュ・ムニエルは、こころやさしいヤギの魔術師。 さて、この街で弟子を探すことになりました。あの子にしよう。ムニエルが得意の呪文をとなえると…ふしぎな世界が広がる絵本です。
2歳半の娘にはまだ難しいかな? と思いながら、自分が大好きな本なので読んであげました。
すると、なぜか寝る前に読む本のお気に入りベスト3に入るほどに。
どうやら、表紙のボールが気に入ったらしく、「ふうせんのむっしゅむにえるのごほんよむ!」と言いながら布団に入っています。
読みながら、絵の中のちょっとしたところを指差しながら、「でんしゃだね」とか、「おさかな!」とか、子供なりに気になったところがあるみたいです。
おとこのことムッシュムニエルがすれ違うところがお気に入りで、「これ、同じ!」と指差したり。
絵柄がはっきりしているので子供にも分かりやすいようです。
成長するにつれて、楽しみ方も変わってくると思いますが、それもまた楽しみです。 (ぎょーこさん 30代・ママ 女の子2歳、女の子1歳)
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