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”クリスマスに男の子の元へやってきたうさぎのぬいぐるみ。木綿のベルベットでできたこのうさぎは、長い間遊んでもらえずに、子ども部屋の隅ですごしていました。あるとき、おもちゃの馬が「ほんものになる」ことを教えてくれます。それ以来、うさぎは、ぬいぐるみ以上のほんものの「何か」になろうと決心し……。愛される幸せを、せつなく、あたたかく描いたM・ウィリアムズの名作が、美しい絵本になりました。”
表紙絵を見ただけではすぐにわかりませんでした。
というよりも、作者の名前に気づかず「似たような話を描く人もいたもんだ」と、勝手に思っていました。
実はこの作品、有名な『ビロードうさぎ』のリニューアル版です!!
どうやら『ビロードうさぎ』というタイトルは、邦訳タイトルであって、この絵本の後書きの説明を見ると、どちらもタイトルは『ベルベッティーンラビット』というようです。
そして、今回の『ベルベットうさぎのなみだ』の方は、作者が意図して小さい子にもわかるように文章を書き直しているので、
『ビロードうさぎ』よりも物語が短く、端的でわかりやすくなっていました。
この絵本は、『ビロードうさぎ』が大好きだけど、小学校の読み聞かせなどに使うにはちょっと長すぎるし話も重すぎるしと、ブックトークだけされてきた方々へ特にお薦めしたいです。
酒井駒子さんのイラストでないのが、少々残念ですが、こちらの絵を描かれたスティーブ・ジョンソン&ファンチャーさんたちのうさぎもとても見ごたえがあって、可愛いです。
読み聞かせに使うなら、4,5歳くらいから小学校低学年くらいのお子さんたちにお薦めしたいです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子11歳)
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