花見客の見守るなかで予告どおりに盗みを成功させた怪盗九印(くいん)の正体をつきとめ、れーちの話の謎をあっさり解いた清志郎左右衛門が、幕府軍と新政府軍の戦から江戸を守るために、すごいことを考えた。江戸城を消す……。そんなことができるのだろうか。勝海舟や西郷隆盛を相手に名探偵の頭脳がさえる。名探偵夢水清志郎事件ノート外伝・大江戸編下巻、はじまりまじまり。面白すぎる。
夢水清志郎左右衛門(夢水探偵の先祖らしい)が江戸で怪等九印(くいん。クイーンの先祖のフランス人)の謎を解き、正体がゐつさんだと明かす。
上巻で出てきた梅太郎は坂本龍馬かなと思ってたら下巻で解き明かされますが、そのとおりでした。今回は勝海舟まで出てきます。
日本という国は、日本人あってこそのものなのだから、その国のために人が死ぬことがあってはならないと説く夢水がかっこいい。天皇派も革命派も、世の中をよくとかなんとか言おうとも、やることは同じ、民を巻き込み死なせることになるんじゃないのかと諭す姿が良かった。
今の日本でもいえることもあって、興味深く読める面白い一冊でした。 (えみりん12さん 30代・ママ 女の子3歳)
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