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1ぴきのカエルが、美しい花を手にしていました。そこへ、ネズミがやってきて、その花をうばいとります。カエルは、仲間とともにネズミに仕返しをしました。すると今度はネズミが仲間を呼んできて、争いは果てしなく続いたのです……。ほのぼのとした始まりとは対照的に、最後にはぎょっとするような結末がおとずれるこの絵本。なぜ争いはおこるのか、どうして争いはやまないのか、最後に何がのこされるのか……。文字をいっさい使わず絵だけで描かれていますが、心に強く訴えかける作品です。
【田中パパ】 野に咲く一輪の花を奪い合う野ねずみとカエルの諍いが、やがて凄惨な全面戦争にエスカレートしていくプロセスをテキストを使わずに絵だけで表現している。文字がないだけに、一緒に読むのに結構苦労したけど、戦争についてコドモと語り合うきっかけになった。 作者のニコライ・ポポフは、これだけの強烈なモチーフと優れた描写力にかかわらず、作品を殆ど発表していない。最近は何も描いていない、と編集者のノイゲバウアー氏から聞いている。とても惜しい気がする。
文字のない絵本です。一匹のカエルが花を手にしているのどかな場面からはじまるのですが、その衝撃的な展開に驚かされました。絵から強い強いメッセージが伝わってきます。今の現状と重なって、胸がいたくなる・・・。あとがきを読むと、くしくも、戦争を体験したロシアの作家さんでした。戦争を一日も早くやめてほしいと願うばかりです。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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