ようこそ、魔の森のレストランへ。「落人屋敷」「鬼婆のすむ森」「森の悪魔ロピケ」「きつねつり」など、山や森にまつわる話を集めた短編集。背筋がゾーッとするような楽しい話が満載の1冊。ハードカバー版。
怪談レストランも33巻目になり、少し趣が変わってきたような気がします。(続くというのは、それなりに人気があるわけですが、いろんなテーマのアイディアを出し続けていくというのは、苦労もあるかと思います)
今回は「魔の森」のレストラン。魔の森というので、鬼が住んでいたり、魔女が住んでいたり、いたずらもののきつねも話もありました。
でも、一番印象的だったのは「308年の昼寝」でした。
ちょっとうとうとしただけなのに、308年もたっていたなんて……。しかも気づいた瞬間に灰になってしまうなんて、ゾッとしました。
はなしが短いだけに簡潔で必要なことだけがバン!と、伝わってきました。
この巻は表現がやや大人向きかな〜と、思うような話もいくつかありましたが、これまでの「怪談レストラン」を呼んできてくれたお子さんが手にすれば、十分楽しめると思います。
中でもやはり私のおすすめは途中途中にある常光徹さんの怪談コラム。今回は「山奥の怪異と妖怪」というテーマで、これもなかなか面白かったです。「サトリ」にはあってみたいけど、「ヤマジョウロウ」には会いたくないですね。 (てんぐざるさん 50代・ママ 女の子22歳、女の子18歳)
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