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ユリ・シュルヴィッツ作品を読み進むうちに、シュルヴィッツが挿絵を書いている児童書があることを知りました。
それがこの作品です。
作者がセンダック、と言ってもモーリス・センダックではなくてジャック・センダックで、モーリス・センダックのお兄さんだそうです。
プラッツハウゼン村に次々に起こる困った出来事。
アンドルーという少年は、へんな女の子に出会い、その子が魔女だとわかり、困った出来事が魔女のしわざだと知るのです。
いじわるな魔女のいたずらだと思っていたのですが、魔女の国へ帰った時に、
人間がその魔女のことを覚えていないとその魔女は死んでしまうというくだりはとても切ないものを感じました。
なぜこのタイトルが『二ばんめの魔女』ということはこの作品を読んでいただくとして、
魔女ものの作品は、断然海外作品の方がおもしろいような気がしました。
文章がほとんどひらがなで、日本では昭和44年に出版された作品です。
低学年向けの一人読み用の作品だったのかもしれませんが、中学年以上の方がこの魔女の切ない感情や、
アンドルーと魔女に芽生えた友情についてより深く感じることができるかもしれません。
ユリ・シュルヴィッツの中でも比較的古い作品だと思います。
挿絵の感じは、シュルヴィッツの『ぼくとくまさん』の線に似ているように思いました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子9歳)
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