変な題名ですね。「水たまりおじさん」の姿は白髪の髭を生やし、「かさ」をかぶり、何だか中国風?のいでたち。そんな異色なファンタジーを描いたのは、なんと「スノーマン」や「さむがりやのサンタ」のレイモンド・ブリッグズ。何だか年々ひねくれた様な変わったお話になっていく気が・・・。 水たまりに全部名前をつけた男の子。おじいちゃんと散歩に行くと(乾いて)全部なくなっている!なんでだ?おじいちゃんがおしゃべりしている間、一生懸命考える男の子。 すると道のむこうからやってきたのは「水たまりおじさん」。たくさんの水たまりを背負った(!)そのおじさんは形のあったみぞにそれぞれ水たまりをはめていきます。 最初はこの奇想天外な話に驚かされるけど、それよりも男の子とおじいちゃんのやりとりが凄くいい!男の子はおじいちゃんを、なんと犬のカラーに見立てて散歩に連れて行くのです。(ひももつけて!)怒りっぽいけど孫が可愛くて仕方が無いおじいちゃんは、ぶつぶついいながらも男の子の言う事を必死に理解しようとします。(無理だけどね。)そんな様子を見ているとやっぱり「じーじ」というのは子供達のは一番人気なのだなぁ、と納得。 ブリッグズと言えばコマワリ。それはもちろん健在です。そして、心がじんわりしてしまう後味の良さも健在の様です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
『スノーマン』『さむがりやのサンタ』など、数々の名作を世に送り出したレイモンド・ブリッグズの最新作。少年と、水たまりを背負ってやってくる水たまりおじさんとの不思議なひとときを、軽快に、ファンタスティックに描いたコマ割り絵本。子どもらしい想像の世界にのびのびとはばたく少年の姿に、心も軽やかになるような作品です。
一言でいうと、シュール。
この発想はどこから来るのでしょう、おもしろいですね。
うちは読み聞かせましたが、コマ割もあることだし、一人読みがオススメかな。中学年くらいかなぁ。
水たまりを、男の子の注文通りはめていくのはおもしろかったのですが、そこよりおじいさんとのやりとりの方が多くて、タイトルに疑問を感じました。
ぬいぐるみではなく、おじいさんにヒモをつけて散歩しちゃうのは、日本では考えられないけど、一人読みの小学生は喜びそ〜う。おもしろがりそう。
ちなみにラスト。家の前にも、ちゃんと水たまりおじさんが来てくれます。気づきましたか。
娘が指摘してくれました。
娘、「変な話やなぁ」と言いながら、しみーじみ見返していました。
(てぃんくてぃんくさん 30代・ママ 女の子8歳)
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