![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
1986年のチェルノブイリ原発事故による後遺症で、今も苦しんでいる人がいる。菅谷医師は、現地へ定住し、医療活動を行う。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
読み始めたら、一気に読んでしまいました。
たいして厚い本ではないので、40分くらいで読めたと思います。
今この感想を書いているのは2015年、チェルノブイリで大規模な原発事故があったのは1986年なので、もう、約30年前の事故になります。
本書が書かれたのは2001年、
ここで作者は「チェルノブイリ原発事故は決して他人事ではありません。」と書いています。
そして、その数年後に東北大震災が起き、福島第2原発で事故が起きてしまいました。
ちゃんと警告してくれた人がいたのに、本当に残念なことです。
この作品はポプラ社の「ノンフィクション・隣人たちの哲学」というシリーズから刊行されたもので、こういう作品はぜひ、中学生・高校生くらいの時に読んでいてほしいです。
内容的には簡潔に事実や状態を分かり易く描いてくれているので、
読むだけなら小学校の高学年くらいからでも充分理解できると思います。
ただ、日本の国の出来事や政治、世界の情勢とかもわかった年になってから読んだ方が、しっくりくるところが多いのではないでしょうか?
表紙の広大なたんぽぽ畑は、今もなお高濃度汚染地域で、普通の人は立ち入り禁止だそうです。
こんなに美しい場所が汚染されているとは、この本を読んでも信じがたいです。
そして、たぶん事故から30年もたった今でもこのベラルーシでは「甲状腺ガン」を含むガン発生率が高いのでしょうね……。
少しでも多くの人に、手にしてほしい作品の1つです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子15歳)
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