「嗅ぐ」という行為を、いろんな角度から見つめた科学絵本。
普段あまり意識せずにしている行為にもかかわらず、「嗅ぐ」という行為は生きていくのに大変重要なことです。こげたにおいで危険を察知したり、お母さんのにおいをあかちゃんが感じたり、腐った食べ物をかぎ分けたりしているということ。お父さんお母さんなど親しい人と一緒にいるとほっとできるのも、知らず知らずのうちにそれらの人の持つにおいを感じとっているからでもあるのです。この絵本では、かぐかぐやひめというキャラクターを使って、嗅ぐというのは、どんな風に生活にかかわっているのかを楽しい絵で解き明かしていきます。
また嗅ぐ行為は、訓練することで発達することも知られています。楽しい思い出とにおいが結びついて記憶されれば、においだけで楽しい思いがよみがえってくることもあります。こんな風に、不思議で面白い「嗅ぐ」をよくよく見て生活を更に豊かにしていきましょう。
以前紹介したことのある『かむかむ』の続編(?)です。
かむかむも面白かったけど、これはかむかむ以上に面白かったです。
進行役はかぐかぐ姫。彼女のしゃべりが何ともいえず、魅力的でした。
かぐかぐ姫の好きな遊び、クンクンと物をかぐこと。その遊びを通じて、においがあるから、食べ物を味わえること。臭いにおいが危険を知らせてくれることなどを教えてくれます。
中でも、「かぐかぐすればするほど、どんどんあたまのなかにたまっていくの。あたまのなかにたまったにおいは、そのにおいを かいだときのおもいでを よみがえらせてくれるのよ。」って、ところにジーンとしてしまいました。
皆さんも、こういうにおい(かぐかぐ)の思い出って、あるでしょ?
最後、読み終えると、とても清々しい気分になれて、この絵本に出会えてよかったなって、気持ちになりました。
お勧めです! (てんぐざるさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子5歳)
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