絵が語る、文を声にする、初めての美しい民話絵本 松谷文学が近年取り組んだ本書は、声の道しるべになっていて、アジアの心と日本語の雰囲気をとても大切にしながら筆を進められました。アジアの一員として生きる子どもたちに伝えるために、声を出して読んでいただく「音読絵本」です。 みんなが心の支えとして民話を語り、優しさの原点を知ります。21世紀の幕あけは松谷みよ子の可能性豊かなアジアの心の扉が開かれます。
若いベトナム人のカップルは北里大学の留学生で、北里病院でアルバイトをしながら苦学する中、アジアの留学生たちが集う中で、にぎやかに楽しく、日本語を習っていました。まだ少女のようなあどけなさの残る妻アンさんは、学生と仕事、日本語の勉強と多忙のなか中、覚えている祖国の民話を語り、民話により、心のゆとりを感じ語りの仲間を作って、目をキラキラさせています。
5つの民話が収録されています。
どれも初めて知る味わいのあるものばかりです。
小島祥子さんの絵も、それぞれのお話に合わせてタッチを変えているので、それぞれが独立したものとして印象づけられました。
カエルやうさぎが活躍する話も楽しかったですが、『アンテムさんのすいか』のようなお話に心打たれました。王様からうけた仕打ちにもかかわらず、すいかを届けようとしたアンテムさんの心の広さには敬服するばかりです。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
|