なまけもののエメ−リャのゆかいな物語 エメ−リャは、村いちばんのなまけもの。 あたたかなペチカの上で、 毎日うとうとひるねばかり……。
ある日、エメ−リャが川に水くみに行くと、 一ぴきの大きなカマスが顔を出しました。 エメ−リャは、さっとカマスをつかまえ、 家に持って帰ろうとしました。
するとカマスは、こういったのです。 「わたしを川にもどしてくれたら、 あなたを大金持ちにしてあげますよ」 そこでエメ−リャは……。 ロシアのたのしい昔話です。
この話は内田理沙子さんが邦訳された「ロシアの昔話」に載っている『かますのいいつけ』と、同じものです。
作者紹介を読むと、中山さん自身が昔話の再話を手掛けていらっしゃるようなので、この話は中山さんが訳されて再話されたようです。
話自体はとても面白い不思議な話で、ロシアでいうところの“ペチカ”というのは日本人が想像する暖炉とはけた違いに大きいのだなと、改めて思いました。
絵はささめやゆきさんで、個性的な面白いエメーリャの味を楽しめます。
ちゃんと読むと20分くらいはかかる物語なので、楽しい話ですが、読み聞かせとかに読むには時間がかかり過ぎで、持ち手もつかれてしまうと思います。
こういうお話はぜひ、ブックトークで、子どもたちに紹介してもらいたいです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子11歳)
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