かぶとんは小さなカブトムシ。大好物の木の汁を見つけても、大きなカブトムシやクワガタの兄弟に横取りされてしまいます。「強くなりたい」と思ったかぶとんは、力持ちのアリじいさんに弟子入りします。そんなある日…。本当の「強さ」を知る、かぶとんの成長物語です。ユニークな脇役の昆虫たちにも注目! 虫大好きな子にもちろん超おすすめですが、かわいい虫なので、虫嫌いな子も喜んでくれると思います!
日本語は難しい言語です。まして、5〜6歳の子どもが読むとなると理解できる言葉も限られています。 そんななかで、かぶとんの思いやひたむきさ、アリじいさんの胸に秘めた思いなど、 子どもがわかる範囲で表現していくのは大変でした。 ほかにもちょっとした言葉の使い方で印象が変わったり、意味が違ってしまうこともあります。 そんなことに注意をしながら、かぶとんの正確を前面に引き出した情熱的で温かいストーリーに仕上げました。 自分の弱さにうんざりして落ち込むこともあるけれど、しっかり前をむいてひたむきに努力するかぶとん。 自分の思いを貫くこと、また、だれかたのめに手を差し伸べる勇気を教えてくれます。
カブトムシのかぶとんが、クヌギの木の甘い汁をぺろんぺろんと
食事をしていると、大きなカブトムシがやってきて、横取りされて
しまいました。そんな大きなカブトムシが、木の下敷きになってい
る時に、ありじいさんから特訓を受けてるかぶとんが、助けようと
木の隙間に入って、かぶとんは、ゆっくり息を吸い込むとお腹に
「うーんしょ」と、力いっぱい踏ん張りました。木がほんの少しだけ
持ち上がって、クワガタの兄弟やほかのむしたちも加わって木を
動かして助けてやりました。意地悪された大きなカブトムシにも
親切にしてあげてかぶとんは、優しいなあと思いました。みんな
で仲良く木の汁を「ペロン ペロン」となめれて、かぶとんも強くな
れてよかったなあと思いました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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