昼のにぎわいとはうってかわり、しーんと静まりかえった夜の小学校―みんなが帰った後、そこでどんなことが起こっているのかちょっとのぞいてみたくはありませんか? 桜若葉小学校で夜警員の仕事をすることになったぼく。慣れない足どりで初めての見まわりをした夜に見たものは、運動場いっぱいにすわっている並外れた大きさの大男でした。その後も、スキップしながらスープを作るウサギ、魔法使いのおばあさん、髪を洗ってくれるアライグマ、ゆうれいネコなどと出会ったぼくは、その不思議な出来事を夜警日誌に書き留めていきます。 「夜の小学校の静けさは、ほかの場所であじわう静けさとはすこしちがう」「だれかがいるような気がするが、ほんとうはだれもいない。いや、やっぱりいるのかもしれない」という作者の岡田淳さんは、38年間、図工教師として小学校で働かれていただけあって、お話には、独特な、でもなんだかワクワクするような学校の空気感があちこちにちりばめられています。1つ1つの章が短く読みやすいので、朝の読書や、教室でのよみきかせにもおすすめです。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
夜の小学校で警備員の青年が出会う、不思議なできごと
桜若葉小学校の夜の警備員を引き受けた青年が出会う、不思議な出来事の数かず。
夜の小学校・・・なんだかちょっと怖いと思ってしまいますよね。
でも、このお話を読んだら少し考えが変わるかもしれません。
作者の岡田淳さんの学校を舞台にした話、大好きでよく読みます。
小学校は身近な場所なので、お話に入り込みやすいのです。
いつも、通常の世界から不思議な世界にあっという間に迷い込んでしまいます。
この本では、夜の小学校に様々な訪問者がやってきます。
なかでも気に入ったのは「きびきびした先生」のお話。
やたらきびきびと「すみません」を繰り返す先生の正体は何だと思いますか?
なるほど、そうだったのか〜とやたら気分が良くなってしまった私です。
愉快で楽しい、不思議なお話がいっぱいです。 (こりえ♪さん 40代・ママ 女の子6歳)
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