森の中にひとりぼっちで暮らす、いたずら狐のごん。ある朝、兵十が川で捕っていた魚やウナギが網にかかっているのを見て、ついいたずら心で逃がしてしまいます。後でごんは、そのウナギは兵十の病気の母親のために捕ったものだということを知ります。ごんは、なんとか償いができないかと行動を起こすのですが…。
言わずと知れた名作「ごんぎつね」。子どもの頃、教科書や学芸会でこのお話に触れ、なんて可哀そうなお話なんだと涙した記憶があります。ごんが可哀そうだと思ったのか、兵十に同情をしていたのか、そこのところは覚えていないけれど、子どもながらに切ない気持ちになったのだと思います。
切なさを恐れずに、大人になって改めて読んでみると、この物語からは、可哀そうなだけはでない、ごんの純粋な気持ちによる行動、その尊さが浮かび上がってくるのです。ちょっとしたいたずら心から兵十を悲しませることになってしまったと後悔するごん、何とか喜んでもらいたい一心で栗や松茸を運ぶごん、せっかく行った善意を神様に取られてつまんないやと思うごん。なんて人間くさく愛らしいのでしょう。まるで子どもそのものです。そんなごんの気持ちが兵十に届くのは、少し遅かった。それでも、その一瞬でも兵十とごんとの心が通じ合ったという事実に、不思議と心があたたまってくるのです。
柿本幸造さんが描くごんは、いたずら狐らしくすばっしこく、クリクリとした目には愛嬌があります。 そんなごんが、澄みきった空の素朴な村の風景の中を走り回る姿。その美しく魅力的な絵もまたそんな気持ちにさせてくれているのかもしれません。
子どもでも大人でも、その感性を読むたびに揺さぶってくる物語「ごんぎつね」。改めておすすめしたくなりました。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
いたずら狐のごんは、兵十が病気の母親のために捕っていた魚やウナギを逃してしまいます。 ごんは、なんとか償おうとしますが……
新美南吉さんが17歳の時の作品だそうです
昔の人々は 村の人と 共存して暮らしていました
川の魚や 山の物をとって 暮らしていたのです。へいじゅうが川でとった魚をいたずらしてにがした きつねのごん
ごんぎつねも ひとりぼっちで暮らしていたので 村へ行っていたずらばかりしていました
ところが へいじゅのおっかさんが死んでしまって、一人暮らしになった へいじゅうをみて ごんぎつねは 反省するのです
へいじゅうに 魚や くりを届けに行くのですが・・・・
へいじゅうは不思議に思い・・・
ある日ごんぎつねを見つけ 前に 母親に食べさせようとしたウナギを捕られたことを思い出しました
へいじゅうは とっさに 鉄砲で撃ったのです
悲しい結末ですが・・・・・
良いお話しです
しみじみと 新美南吉さんの 優しさを感じました (にぎりすしさん 60代・その他の方 )
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