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女の子は,いつも海の上にすわっていた。昼も夜も,どんなに天気が悪くとも…。愛することを知った女の子の心を美しく描きます。
海の上の杭に座って動こうとしなかった女の子が舟に乗った若者と出逢い、愛を知るお話。
どちらかというと大人向けの絵本なのかな?と思います。
女の子は一緒に住むための家をせっせと造りますが、若者はいっこうに近づいてきません。それどころか家は大きくなりすぎてバランスを崩して壊れてしまいます。
それでもめげずに、今度はいかだに乗って動き出す女の子…。
大きくなりすぎた家、動かない「杭」と動く「いかだ」、
これらは何かの象徴なのでしょうか…。
最初は切ない片思いの物語と思ったのですが、
何度も丁寧に読んでいるうちに、それだけではない奥深さが随所に見出され、女の子のパワーあふれる行動に希望と勇気をもらえました。
また、個人的な深読みかもしれませんが、表紙の絵にハッピーエンドを想像してしまいました。 (ricoさん 40代・その他の方 )
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