みどりおばさん、ちゃいろおばさん、むらさきおばさんと一緒に暮らすようになったみなしごの兄妹のペッテルとロッタは、向かいの家のあおおじさんに、人には心から親切にするものだ、と教えられます。そこで、ふたりは、おばさんたちが馬車で市に行っているあいだに、子ねこをせんたく女のクリスティンばあさんにあげようと出かけます。 ところが、帰りに荷車に乗せてもらったばっかりに、ふたりは道に迷って、家に帰れなくなってしまいます。 人々の暮らしや森の様子などがしっとりとした筆致で描かれて、見る人をゆったりとした楽しい気分に誘います。そして、なによりもストーリーが面白いのです。 ペッテルとロッタは、大変な思いをした後、ついにはおばさんたちと再会できるのですが、それは、なんとサーカスのテントのなかだったのです! スウェーデンの絵本作家エルサ・ベスコフ(1874-1953)の代表作「3人のおばさん」シリーズの2冊目です。
長女が幼稚園の年中の頃この本に出会い、以来「3人のおばさんシリーズ」が大好きになりました。長女が、絵を楽しむ絵本から、少し長いおはなしを楽しむ物語に好みが移行するきっかけとなった本ともいえます。
3人のおばさんと一緒に暮らすみなしご兄妹のペッテルとロッタが、向かいの家のあおおじさんに「人には心から親切にするものだ」と教えられ出かけるところから、ふたりの冒険がはじまります。右と左を間違えたり、服をなくしてはだかになってしまうなど、次々起こる事件にハラハラドキドキ。
おばさんやおじさんたちから怒られるのを恐れるふたりの不安な気持ちが、読んでいる私たちにも移ってきて、なんだか最後までドキドキ胸をならしながら読みました。
このあと、長女はこの「3人のおばさんシリーズ」を読破し、何度も読むことになります。でもやはり、このお話が一番好きなようです。 (クッチーナママさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳、男の子2歳)
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