小学生になると必ず訪れる関門、「九九」の暗記! でもかけ算って、すごく身近なところで使われていて、ないとすごく困っちゃうってことは知っていた? だから、どうせなら楽しく呪文みたいに唱えながら覚えちゃった方がいいよね。 はまのゆかさんが、こんな絵本をつくってくれましたよ。
主人公は、数字の国のかける王子。 かける王子は王子だというのに、算数が大っきらい。 「九九 九九 、数字の国からなくなれ ほいさっさ〜」 でたらめの呪文で唱えた魔法が、大成功! 大変、九九ははるかかなたの数字の森へと消えていきました。 かけ算がなくなるとどうなるの? どうやら執事が困って、広場のお店屋さんが困って、お客さんとのケンカも始まって・・・。 大混乱が起きているようです。 さあ王子、九九を取り戻すために「数字の森」のとびらに書かれた九九を全て唱えてこなければいけませんよ!! ここからは、読んでいる子どもたちにも手伝ってもらいながら進みます。 まずは1のだんから・・・。
小さな声でもいいし、歌うようでもいい。力強くさけんだっていいよね。 こんな風に絵本の中のかける王子と一緒に九九を覚えられるなんて。いいな、いいな。 はまのゆかさんの絵もすごく素敵で、堅苦しい算数の本っていう雰囲気がないのも新鮮なのです。 見返しにはかけ算表、カバーは九九のポスターに。まるごと1冊、使い切ってくださいね。 これから算数の世界へ入る子どもたちにとって、強い味方になってくれそうです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
数字の国のかける王子は算数が苦手。魔法でかけ算を消してしまうが、町は大混乱に。取り戻すには、九九をぜーんぶ唱えなければ!
なぜ、算数は必要なのか。
ないと、どのように困るのか。
そのようなテーマで、はまのゆかさんの親しみやすいイラストと共に話が進んでいきます。
九九を覚えるって、子供たちにとっては試練。
集団で学んでいるといかに早く言えるか、早く覚えられるかを競争させるような面もあります。
でもこのお話は、そもそもなぜ掛け算が必要なのかを分かりやすく教えてくれる。それがうちの子には合いました。
掛け算が「すてきな魔法の呪文」のような扱いだったのも、私にも好印象。 (だっこらっこさん 40代・ママ 女の子8歳)
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