日本では、古くから日々の往診を重ねることで、住人の健康を見守ってきた町のお医者さんがいますよね。森のみんなから愛されてやまない、やまねこ先生もそんなお医者さんの一人。家族ぐるみのお付き合いで、森のみんなの健康をいつも優しく見守ってくれています。
このやまねこ先生、時おり、忘れんぼうでドジな面もあるけれどそれもご愛嬌。患者さんには熱心な往診でとても頼りにされているんです。今回は、お月見パーティーの約束をすっかり忘れてしまったやまねこ先生。往診が終わった足で、りすのご両親の代わりにこりすたちを連れ、あわててみんなが待ってるお月見パーティーへ猛ダッシュ。だけど、こりすたちが教えてくれた森の抜け道は、足下も悪くて夜の森はどんどん暗くなってきて、おまけにやまねこ先生は木の根につまづき、草むらを滑り落ちたからさあ大変!食いしんぼうのやまねこ先生はお月見パーティーに間に合ったのかしら。 月明かりの下、長机いっぱいに並べられた美味しそうなごちそう。満月を眺めながら森のみんなと囲む晩餐はなんとも贅沢な光景です。 やまねこせんせいシリーズ第三弾は、秋のまんまる満月が待ち遠しくなる絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
<患者思いだけど、ちょっぴりあわてんぼうなやまねこ先生> 今日は十五夜。やまねこ先生は、往診の途中で、お月見の約束を思い出しました。最後の往診を終えると、もう夕方。「急いで行かないと、お月さまが出ちゃう」。そこで、森の中の近道へ。ところが、木の根っこにつまづいて、ツルン!草むらの斜面を滑り落ちていったやまねこ先生、大丈夫?! でも、滑り落ちたところは、仲間が集まっている森の広場。なんとか月が出てくる時間に間に合った、やまねこ先生。美しい満月に、森の動物たちはみんなうっとり。
月のきれいな日に夜空を見上げて見たくなるお話です。
往診に出かけたやまねこ先生は、風邪で寝込んでいるりすさんのかわりに、りすの子どもたちを連れてお月見会に急ぎます。
急いで歩く山道にいろんな仕掛けがあって、ちょっとドキドキしてしまいます。
お月見会の料理に、一番関心があったのはやまねこ先生のようで、その大人げなさを微笑ましく感じました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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