謎の男・多聞に、硯の精たち付喪神が宿る古道具を売ってしまった喜蔵。多聞の正体は、体中にある目で他人を操ることができる妖怪・百目鬼だった。帰ってきた小春から硯の精の悲しくも数奇な過去を聞いた喜蔵は、己のふがいなさを痛感する。二人は付喪神たちを取り戻すべく、「もののけ道」を通って多聞の屋敷に乗り込むことに――。文明開化の東京で、凸凹コンビが繰り広げる人情妖怪譚第二幕、完結編!【解説/三村美衣】
硯の付喪神の話はシリアスでしたが、手足を出した硯の精が墨をこぼしながら走る姿を想像すると、可笑しくも思います。
妖怪百目鬼の術で幻を見せられる喜蔵とともに、読んでいるこちらも現実なのか幻なのかよくわからなくなり翻弄されました。
後半、喜蔵と妹の深雪の距離が近くなって一安心です。 (みいのさん 60代・その他の方 )
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