1973年の作品ですが、178万部発行の大ベストセラー。
読めば、その理由が納得出来る作品です。
お話は、からすの森にあるからすのパンやが舞台で、4羽のあかちゃんが生まれるところから始まります。
黒色ではないので、それぞれの色に因んだ名前を付けるのですが、最初から期待させられる構成です。
4羽のあかちゃんで、家が大変になるのですが、まさに現実の我々の情況そのもの。
大きくなった子供たちが、友達をお客で呼んできたり、一緒にパン作りに協力したりと、家族を考えさせられるシーンも盛沢山。
仕舞には、大騒動が起きるのですが、そのきっかけが、パンが焼けたをパンやが焼けたとの勘違いですから、楽しくないはずがありません。
大騒動でからすが集結するさまは、圧巻で何度見ても飽きることはありません。
それぞれのからすの表情が豊かで、時間を忘れてしまうくらいの魅力に溢れていると思います。
文章は多いので、読み聞かせに時間がかかりますが、決して聞き手を飽きさせることはないと思います。
こんなに、見どころ、読みどころが多い作品は今まで読んだことがない程です。
小学生が自分で読むにも、話の起伏があって十二分に堪能できるはず。
幅広い年齢が対象になる数少ない絵本だと思いますので、一押しのオススメです。
かこ さとしさんの他の作品が読みたくなりました。