息子共々いちばんのお気に入り。
某レビューにも書いたのですが、何度読んでも別の発見があるところは、何度行っても楽しいディズニーランドみたいだなあと思います。
そのくらい、情報量の多い描き込みがされた絵が圧巻。
山のおじさんの家へ行くという行程のなかでケンタ少年が見たであろう景色、そして見逃したであろうたくさんのいろんな場面。
そのそれぞれにストーリーが浮かんでくるような場面を見つけてはアレコレ話ながら息子と楽しんでます。
そう、通り一遍の読み聞かせではなく、そうやってみちくさを楽しむ絵本だと思います。この絵本は。
かなりリアルな電車たちと街並みの描き込みですが、かわいい動物キャラたちとも違和感なく、バイクで出前をしているであろうおそば屋さんの犬も、実在しそうで笑えます。
街から都会、そして田舎という風景の切り替えも見事。
「でんしゃとでんしゃがすれちがうと窓ガラスがしゅぽっと揺れます」というあたり、そうそう!と思わず言いたくなる表現が好きです。
ラストシーンでは山の盆踊りの音色が聞こえてくるはずです。きっと。