イラストは有名な漫画家内田春菊さんです。
子を持つ母となってから、どうも、こういう「母と子の物語」に手がいってしまいます。
内容は、絵本の表紙だけでは見抜けないほど、いいお話!です。
もちろん、内田春菊さんのイラストも、この絵本をものすごく引き立ててくれています。
主人公のさとるクンのお母さん、実はとっても美人さんなのに、最初さとるクンにはピーマンに見えてしまうんです。
なぜって。お母さんが「ピーマンを食べなさい」って、いうから。
さとる君はいいます。
「おとなになると…
どうしていろんなことが自由になるの?
ぼくも、
自分のことは自分で決めたい。
おかあさんみたいに。」
すると、お母さんはさとるクンにおとながどれだけ大変なのかを諭します。
(この絵本を読んだ時点で、子供達には理解できるかどうか分かりませんが、すごくいいことをいってくれるんですよ)
おとなは自分で選んだら、選んだことを決して途中でほうり出さないこと。
選んだことに責任を持つこと。
そして、選んだことに決して後悔しないこと。
(この、シーンのお母さんの顔の移り変わりに注目!最大の盛り上がりのところです)
これを聞いて、さとる君はおとなになって選ぶことは大変なんだと、何となく理解します。
で、最後にお母さんが一言。
「だから今は、とりあえず、そのピーマンを食べなさい。」最後まで、たっぷり楽しませてくれる作品です。