新刊
はじめてのクリスマス

はじめてのクリスマス(偕成社)

人気コンビがおくる、新作クリスマス絵本

  • かわいい
  • ギフト
  • ためしよみ
新刊
どうぶつのわかっていること・わかっていないこと

どうぶつのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)

「答えのない問いに向き合う力」をはぐくむ新感覚の絵本

  • 全ページ
  • ためしよみ

ばいかる丸」 みんなの声

ばいかる丸 著:柳原 良平
出版社:岩崎書店 岩崎書店の特集ページがあります!
税込価格:\2,640
発行日:2017年12月31日
ISBN:9784265062119
評価スコア 4.5
評価ランキング 8,946
みんなの声 総数 3
「ばいかる丸」は現在購入できません
  • この絵本のレビューを書く

立場で選ぶ

並び替え

3件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 次の10件 最後のページ
  • 復刻ありがとうの本。

    船好きで知られる柳原良平さんの絵本です。
    1965年に出版された本の復刻版だそうです。
    「大正10年。今から40年いじょうも前の話です。」
    で始まります。
    大正10年は、1921年。
    実際は、今から100年近くも前の話でした。

    神戸造船所で生まれたばいかる丸は、
    大連へとお客さんを運びます。
    800人ものお客さんが乗る大型船でした。
    戦争が始まると、黒く塗られ、病院船となり、
    中国からけが人を運びました。
    戦争後半は、国際赤十字の船となり、今度は白く塗られ、
    昭和20年、大分県沖で機雷に触れて大穴があいてしまいます。
    戦後は、瀬戸内海にて船員の学校の寄宿舎に、
    昭和24年からは、捕鯨船に、
    最後は冷凍船へ、生まれ変わります。

    ばいかる丸自身が「ワタシは、」と、
    自分の歴史を一人称で語ります。
    時代とともに変化していく日本の様子や、
    自身の姿が、丁寧な文章と詳細の挿絵でつづられています。

    船好きの息子はもちろん、
    特段船好きではない私も、感情移入してしまいました。
    船を愛する柳原良平さんならではの絵本、
    ほんとうに素晴らしい絵本でした。
    復刻してくれて、本当によかった本。
    ありがとうございます。

    投稿日:2018/10/30

    参考になりました
    感謝
    1
  • ある客船の歴史

    柳原良平さんの絵本を辿っていて出会った本です。
    柳原さんの軽妙でシンプルな絵で、さらりと描かれているのですが、ばいかる丸という一隻の船を通して、日本の歴史を辿る深い思いを受取りました。

    大正10年に完成された5243トンの当時の豪華客船は何をしたでしょう。
    中国大連と日本を往来する、満州との橋渡しをしてきたのです。
    その後戦争が始まり、軍に徴用されて病院船へと変身します。
    新しい船が大型化する中で、中型船として扱われたから軍艦とはならなかったのが、幸いだったのでしょう。

    機雷と接触して挫傷した船は、紆余曲折して捕鯨母船となり、さらに捕鯨肉を運ぶ冷凍船に改装されます。

    船はこのように、作り変えられながら、日本の歴史を刻んできたことに改めて痛感しました。
    船にこだわりがある柳原さんだから描けた絵本であり、正確に伝えようとする姿勢が、この絵本に重厚感を加えています。

    移民政策、戦争、捕鯨、日本の歴史を海の側から語ってくれたばいかる丸ですが、どれもが終焉を迎えます。
    あまりに気にかかってその後を調べたら、この復刻版が出された数年後、1968年に解体されていました。
    47年の人生でした。
    感慨ひとしおに、自分の人生を振り返ります。

    投稿日:2022/10/26

    参考になりました
    感謝
    0
  • その後の「ばいかる丸」はどうしているのかな

    • てんぐざるさん
    • 50代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子22歳、女の子18歳

    船好きで有名な柳原良平さんが書いた船の絵本「ばいかる丸」!
    昔のままの形の復刻版で読みました。
    分厚い固い紙質、ちょっと図鑑のような作りの製本。手触りとか、印刷された時の色合いとか、味わいを感じました。

    絵本と、一口に呼んでしまってよいのかわからないほど、分かりやすく丁寧に枚数をかけて描かれている作品です。
    大正10年に生まれた1隻の大型船「ばいかる丸」。その後、時代時代に合わせて用途を変え、船体の色を変え、長く働き続けた船にスポットをあてた作品で、とても面白かったです。
    もともと舟の好きな作者の言葉なので、テキストも分かりやすく読みやすかったです。

    この本が最初に出版された(1965年の)時点で、「ばいかる丸」は
    “今から40年以上も前の話です。とはじまっているので、
    今から考えると100年近く昔に造船された船なんですね。
    すごい歴史です。その後、「ばいかる丸(極星丸)」がどうしているのか、知りたくていろいろ検索してみたのですが、よくわかりませんでした。

    「船」だけでなく、乗り物関係のブックトークなどした時に、子どもたちに紹介してみたいです。

    投稿日:2018/03/12

    参考になりました
    感謝
    0

3件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 次の10件 最後のページ

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

この作品にレビューを投稿された方は、こんな作品にも投稿しています

はらぺこあおむし / しろくまちゃんのほっとけーき / ぐりとぐら / きんぎょがにげた / いないいないばあ / もこ もこもこ

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ

  • なまえのないねこ
    なまえのないねこの試し読みができます!
    なまえのないねこ
    出版社:小峰書店 小峰書店の特集ページがあります!
    ぼくは ねこ。なまえのない ねこ。ひとりぼっちの猫が最後にみつけた「ほんとうに欲しかったもの」とは…


絵本ナビがこの冬イチオシ! 『一年一組せんせいあのね こどものつぶやきセレクション』レビュー大募集

みんなの声(3人)

絵本の評価(4.5)


全ページためしよみ
年齢別絵本セット