冬の夜、雪景色の森へ、お父さんと一緒にみみずくに会いに行った「わたし」。
冬の冷たい寒気と静まり返った世界。
「わたし」にとっては静かにしてなくてはいけないし、
勇気も入るし、少しばかり忍耐の要る行程ですが、
それだけに、念願のみみずくに会えた瞬間の感動はひとしおなんですね。
工藤直子さんの訳が、澄み切った冬景色に呼応しています。
音読するとなおいっそう雰囲気が出ますね。
読んでいる方も聞いている方も「わたし」と一緒に
静寂の世界に引き込まれます。
そして、みみずくとの出会いは大自然の命に触れた感覚になります。
娘にそんな体験をさせてあげたお父さんに拍手です。
それまでにみみずくと交感できるようになっていたお父さんの偉大さにも
感嘆です。