小さな子供なら誰もが見栄えの大きさ、美しさにあこがれを抱くことでしょう。
でもそれが度を超してあまりにも飾り立てた自分になってしまった時、本当の自分ではいられなくなるのかもしれません。
お父さんかたつむりは、世の中には美しいものや、楽しいことがたくさんあふれている、そのような自分を内面から豊かにしてくれるものに、いつでも触れられる自由がある素晴らしさを、「ちいさないえ」を通して伝えたかったのではないでしょうか。
まだ3歳の息子に、このお話がどこまで伝わったか疑問でしたが、絵の美しさと共に、インパクト十分なこの絵本の世界にすっかりひきこまれていました。
読み終わってから、「かたつむり、動けなくなっちゃったね。おうち、おおきすぎたね。」とつぶやいていた息子が、また何年か経って、読みなおした時に、今度はどんな感想を抱くのでしょうか。
子供の成長と共に、一緒に何度も読み返したい本だと思いました。