舞台は秋で、全体が実りの色で描かれています。そんな中をめんどりがゆうゆうと散歩しています。めんどりを狙ったきつねは痛い目にあうのですが・・・。
文章は少なめですが、細部まで丁寧に描かれていて、何度見ても新しい発見があります。私は特にたわわにりんごや梨の実をつけた木が気に入っています。
ただ、息子には少し言葉を補ってやらないといけませんでした。読むというより、一緒に絵を見ながら話をしました。
ところでこの絵本は、たまたま『ぼくじょうのくまさん』という絵本と一緒に借りてきました。『ぼくじょうのくまさん』では、くまさんが夕方、きつねに食べられないように、にわとりを小屋に入れるという場面があるのですが、それと関連づけて楽しみました。ヨーロッパではきつねがいつもにわとりを狙っているというイメージなんでしょうか。
一方で『もりのともだち』『きつねとうさぎ』『うさぎとおんどりときつね』などに描かれているきつねは、力でうさぎを困らせていますが、おんどりの一声で逃げ出すという設定になっています。
日本の絵本ではきつねはまた違ったイメージで描かれているのもおもしろいですね。