木島さんの親しみやすい昔話の語り口に、石倉さんの「よっ!昔話だね〜」という絵が親しみを感じます。
このシリーズ全体の監修は松谷みよ子さんだそうで、最初に「監修のことば」というのが載っています。
シリーズ的には1985年初版なので、少々年季が入っています。
けれども、お話の見せ場の(少々自分本位な)殿さまが、桃売り(元だんな)と、衣服をとりかえっこしているページは、“殿様”らしい上半身のぶよぶよ感が何とも言えず、思わるニヤニヤ(いらやしい意味でなく)してしまいました。
1ページ1ページの字も絵も大きく読みやすいので、子どもたちへの読み聞かせなどにも楽しく使えると思います。
ただ、子どもたちに声に出して読んであげるときは、それこそこの物語の重要な『桃売りの掛け声』の部分は事前に十分練習して、
(過度に演じることはありませんが)楽しい雰囲気(嫁さまがつい笑いたくなる雰囲気)を出せるといいな〜と、思います。
小学校の中学年くらいから、いかがでしょうか?