「だんごむしのおうち」 大人が読んだ みんなの声

この本を読むときっと多くの子供たちもそうだけど大人たちも昔似たようなことして遊んでた！っていう人が多いのでは、と思いました。大人になるとダンゴムシが怖くて逃げ回ってしまう私ですが、子供のころは確か子供たちのように遊んでいた記憶があります。この本ならダンゴムシ好きのすべての子がきっと気に入ってくれるかも。

「幼児絵本ふしぎなたね」シリーズ。
女の子の、ダンゴムシ観察記のような構成です。
ダンゴムシをたくさん見つけた女の子が、
ダンゴムシのお家を作って観察する様子を描きます。
丸まってしまう様子もワクワクですが、丸まらない輩も！？
実は、巻末で明らかになるのですが、よく似たワラジムシだったようです。
これは発見です。
クライマックスは、ダンゴムシのあかちゃん！！！
これはまさに、レアものです。
幼稚園児くらいから、たとえ虫が触れなくても、バーチャル体験としても。

ゆっくり、ゆっくりの孫は、別ですが、孫は保育園入園と同時に

だんごむし集めに夢中になっていました。どの子もみんな一緒

なんだと笑えました。ダンゴムシだけでなく、ワラジムシも登場し

てましたね。”ちっともまるまらない”生き物は、ワラジムシと後書

きで、解説があったのもよかったです。

たしろさんの描く主人公の女の子が可愛かったです。
ストーリー的にはなんてことない幼い子の、ちいさな一日を切り取ったものですが、ズームアップされたダンゴムシたち（中にはワラジムシもいましたが）の世界が面白かったです。
作品中ではあえて詳しく説明しないで、本の最後の作者紹介とかの欄で「ワラジムシ」の簡単な解説が入っていましたが、
実はこの絵本の大きなテーマは、「ダンゴムシ」と「ワラジムシ」の違いを一番見せたかったのかなと、思いました。
ダンゴムシの赤ちゃんが白いってことも描かれています。（もしやこれは科学絵本？）
手のひらの上にこんな風にだんごむしの腹から白い小さい何かが出てきたら、わたしだったら｛キャー」とか言って、手を振っちゃいそうです。
字も絵もはっきりしていて見やすいです。４歳くらいから６歳くらいのお子さんたちにいかがでしょうか。

ダンゴムシの日常を描いたお話です。

ダンゴムシを触っても、ちょっとだけ丸くなったり、丸まらないのがいたり…誰もが経験したことのあるダンゴムシの生態を忠実に描いていて面白いなぁと思いました。

最後にちゃんとダンゴムシを元の所に戻してあげるシーンも描かれていて、生き物に対する慈しみや優しさも感じることが出来ます。

ダンゴムシ好きの子ども達に是非、読み聞かせてあげたいオススメの一冊です☆
【事務局注：このレビューは、「だんごむしのおうち」ちいさなかがくのとも　2012年4月号　に寄せられたものです。】