幼児向けの「しかけ絵本」です。
どんな「しかけ」になっているかというと、「やさいさん やさいさん だあれ」と書かれていて、見ると葉っぱだけが出ていて、さあて土の中にはどんな野菜が植わっているのだろう。
「しかけ」をめくると、「すっぽーん にんじんさん」が飛び出る、という具合になっています。
野菜にはいろいろな品種があって、土の中で育つ根菜類とか葉や茎を食べる葉菜類、あるいは果実を食べる果菜類があります。
例えばホウレンソウやコマツナは葉菜類、イチゴやキュウリは果菜類です。
でも、葉菜類や果菜類では「しかけ」になりにくいかもしれません。
もっとも、花を描いてどんな野菜になるのかっていうなら面白い「しかけ」にできるような気がします。
この絵本にはニンジンのほかにダイコンとかジャガイモとかカブとか出てきますが、葉の形の違い以外にも少しだけ顔を出す品種もあります。
ダイコンでいえば青首ダイコンは割りと首を地上に出しますし、カブもそうです。
だから、ひっこぬくまでわからないということは実際にはありません。
でも、これらの野菜が面白いのは、ひっこぬくまできちんと育っているのかわからない点です。
抜いてみて、きれいな形をしたダイコンをみたらホッとしますし、二股どころか三股、四股なんてびっくりです。
「しかけ絵本」より実際の畑はもっと「しかけ」に満ちています。
だから、面白いのですが。