14世紀ごろ描かれた原作・カンタベリー物語をちゃんと読んだことがないのですが、
私はこの絵本を読んで、北欧の昔話で「おんどりときつね」とよく似ているなと思いました。
(ストーリーはほぼ同じですが、「子どもに語る昔話」シリーズに載っている話では、物語の背景が詳しく描かれていません)
物語の見どころはやっぱり、チャンティクリア(オンドリ)対きつねのやり取りのシーンで、チャンティクリアにしてみれば、「食うか食われるか」の瀬戸際のハッタリ対決シーンですね。
このハッタリが理解できる年のお子さんなら、面白さはズギューンと、伝わると思います。
作者のクーニーは、この作品を書く時、友人に借りたにわとりをモデルにしたとか…。
その観察眼と画力のおかげで、にわとりの動きにリアリティを感じました。
特にきつねに首根っこを食われた時の、首の感じや羽の逆立ち方、それに鳥って、胴体をつかむと足はこんな感じに内側に丸まるんですよね〜。なんてすごく感じが出ていて読みがいがありました!