2人の叔母にいじめられ、みじめな毎日を送るジェイムズ少年に、転機を与えたのは、1つの桃。
しかも、ただの桃ではない、おばけのように巨大なもも。
でも、大きな桃、そこに住めるような大きな桃をいくら想像しようと思っても、なかなか難しいものです。
最初は、手を広げたくらいかな、と思いつつ、読んでいました。
でも、読み進めるうちに、いや、違うな、もっと大きそう...
そして、カモメ500匹で、ようやく空に舞い上がった場面では、いや、まてよ、こんなもんじゃないな、と。
ところどろこに入るクェンティン・ブレイクさんの絵がまたいいですね。
ジェイムズ君と旅することになった虫たちも個性豊か。
一件、何のつながりもない、何のとりえもないようで、みんな、それぞれが、いろんな役割をにない、活躍します。
巨大な桃に乗って旅をする。
子供の読み物にと図書館で借りてきた本だったのに、ちょっと思いつかないような、この不思議な冒険のお話に魅せられ、途中で読むのをやめられなくなったのは親である私のほうでした。