幼い子どもとぬいぐるみのお互いの思いを知るという優しいお話だと思いました。
子どもの行いに堪えきれず家出したぞうときりんとらいおんのぬいぐるみ。家出が成功してもその後どうしていいやら分からず、途方に暮れる。そういう思いも過去にしたような懐かしくも切ない思いがよみがえります。
やねうらねずみは一役買っているのか、それともただ面白がっているのかよく分からないまま読み進めていきましたが、『ねずみのぬいぐるみもあれば良かった』という一言でなんだかんだ言っても羨ましかったのだなと確信しました。
私はなきむしではなく、たぶんぐっと我慢してしまう子だったように思います。今も不安な気持ちをただただ胸に秘めている方だと思います。この幼い子のように感情のまま泣くことのできる子が羨ましい。