ハルとカナ」 てんぐざるさんの声

ハルとカナ 作:ひこ・田中
絵:ヨシタケシンスケ
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,430
発行日:2016年08月24日
ISBN:9784062200998
評価スコア 4.67
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  • “ぼく”も“わたし”もこんなときあったな〜。って

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子21歳、女の子16歳

    最近、ひこ田中さんの「なりたて中学生」シリーズを読んだばかりだったので、気になって手にしました。
    「ハルとカナ」は、しいていうなら「なりたて小学生」ですね。
    その年頃ならではの、ちょっとした出来事を上手に見せてくれている楽しい作品でした。
    全部で12章。1章だいたい20ページくらいで、1ページに収められているテキスト(文章)も少なく(行間も文字も大きい)、さらりと読める量です。

    主人公の「ハルとカナ」は小学2年生。どちらも大変面白い個性を持っている子どもたちです。なので、わりとよくいる「誰かと同じがいい」子どもたちからは、ちょっと「変わってる」と思われがちかもしれません。
    作者は彼らの立ち位置を上手に表現してくれているので、
    読み手にはとても分かりやすく伝わってきます。
    友達の「シュウマ」くんや「ユズ」ちゃん・「キララ」ちゃん」も忘れてはいけない大事な存在です。
    世の中には「ハル」みたいな男の子や、「カナ」みたいな女の子は、少なからず何人かいるはずです。

    最初は家族のおはなしかと思ったのですが、この作品は淡い初恋のおはなしでした。
    お互いはじめて意識した“異性”。それに気づいた時の、子どもらしい戸惑い方が見ていてかわいかったです。

    この作品は「ヨシタケシンスケ」さんが挿絵を担当しています。
    それがものすごくいおはなしのイメージに合っていて、とてもよかったです。

    大人が読んでも楽しい児童書です。
    ぜひぜひいろいろな人に読んでもらいたいので、今度どこかでブックトークに使ってみようかな?と考えています。
    お薦めするとしたら、現役の小学校1,2年生でゃなくて、それよりちょっとお兄さんお姉さんになった3年生以上の子どもたち。
    “ぼく”も“わたし”もこんなときあったな〜。って、思わせてくれる初々しい作品です。

    投稿日:2017/01/23

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