よくある恐竜図鑑ではなく、劇団オーディションを受ける恐竜たちが特技を披露するお話で、とても楽しく読めました。
怖いイメージの恐竜ですが、たしろちさとさんの描く恐竜はどこかユーモラスで可愛らしい。でもティラノサウルスの大迫力にビックリ!
情報量はさほど多くないものの、しっかり特長は捉えていて、例えばプテラノドンの翼は長い薬指が支えているとか、私も初めて知ることもあり勉強になりました。
そして何より色彩がカラフルで美しい!
版画・コラージュ絵本という独特のあたたかみのある色合いとタッチがとても素敵です。
福井恐竜博物館を取材されたとのことで、主役は福井で発見されたフクイベナトール、その蝶ネクタイはたしろさんが現地で発掘された化石の模様を写し取られたもので、羽は越前和紙を使われたとのこと。
恐竜と福井へのリスペクトが感じられる、可愛くて迫力満点の楽しい絵本です。