「オールド・ブルー」というのはニュージーランドのチャタム諸島にしかいなかった「ブラック・ロビン」という小さな飛べない鳥で、一時は5羽にまで減ってしまった絶滅危惧種でした。
この作品では、その「ロビン」の中の最後のメスだった「オールド・ブルー」を専門家のドン・マートン教授がどのように保護し、危機を脱したのかが描かれている伝記絵本です。
作者のメアリ・テイラー自身が自然保護を掲げている人で、この作品には力強い思いを感じずにはいられませんでした。
とても丁寧に島の様子や鳥たちの生活を描き、人間が破壊しかけた自然を本来あるべき姿に近い状態にするために、できることをしようと奮闘する研究者たちの努力も知ることが出来ました。
文字が小さく文章も長めですが、鳥やこうした自然保護の活動に興味のある人にはお薦めです。