子供のころ読んだ「おとうさんがいっぱい」から三田村&佐々木マキコンビのファンでした。まさか、こんな大人になってから彼らの書下ろし作品が読めるとは…!!これだけでも感激です。ただ、エッジの効いた「言いようのない不安感」は「おとうさんがいっぱい」には勝てない気がします。この作品も、不条理な設定がされているけれど、より現実的な社会問題を背景している分、物語のもつ暗さに説明がつきやすい安心感があります。まあでも、子どもに薦めるにしてもタブー要素が山盛りです。「こんなの読ませたくないわー」という保護者もいっぱい出てきそう。私は、子供が高学年になったら読ませて豊富な読書経験を積ませたいと思います。