韓国の昔話をもとにした創作昔話だそうです。
お話好きなおばあさんが、自分が丹精込めて織った木綿の布ひと巻きと面白いお話を交換してきてくれとおじいさんに頼みます。
市で上手くお話を手に入れられなかったおじいさんでしたが、帰り道に通りかかった村のお百姓さんから、ひとつお話をしてもらいます。
ここで、おじいさんが騙されているようで、お百姓さんの適当さがちょっと憎らしかったのですが、おじいさんが家へ帰ってからもうひと波乱があり、な〜るほどと笑ってしまいました。
それにしてもこの老夫婦のなんとも和やかなやりとりの微笑ましい事。
おじいさんの語るお話に嬉々として聞き入っているおばあさんの可愛らしいこと。
訳者さんの〈あとがき〉にもあるように、貧しいながらもほのぼのとした、ゆったりと時間の流れる古き良き時代を満喫できました。