虫が苦手な私には、生きている虫なのか標本なのかを写真で区別することは出来ません。でも、この図鑑に出てくる全ての昆虫が、生きている状態で撮影されたと知った途端に、不思議とそれぞれのページがイキイキとして見えてきました。この便利な時代にCGも使わず、数千種の虫を手作業で撮影するというのは、気が遠くなるような作業であり、余程強い信念がないと成し遂げられないと思います。飛んでいない時にも羽を動かしている蝶や、危険な蜂、素早い動きのトンボなど、一体どれだけの手間がかかったことでしょう。最高の一冊を作りたいという、製作者の方達の職人魂を感じる図鑑です。