今にも橋から川へ飛び降りようとする少年の危うい心を、思いとどまらせた不思議な老人は誰だったのでしょう。
自分で終わりにしなければ、朝は巡ってくるのです。
出会えなかったかもしれない人と出会えて、新しい景色を見ることができるのです。
酒井駒子さんの絵に吸い込まれてしまいそうで、自殺願望の人の切羽詰まった心にはおすすめしないけれど、抑止力としてこれだけの心理世界はないでしょう。
モノトーンで進められる世界が、色彩を帯びた1ページで、とても重厚になります。
橋から飛び降りてしまったら、新しい絵本には出会えません。