この絵本は絵が丁寧に描かれていて、かぼちゃのダイダイ色が全体的にあたたかい印象を与えてくれます。
私は原文しか読んだことがないので日本語訳のはわからないのですが、この絵本の文章の書き方がおもしろいなと思います。決まった字数でただ左から右へと文章が書かれてるわけではなく、波打ったり、楽譜のように書かれていたり楽しい本だと思います。
それに猫・リス・アヒルの表情がとてもリアルでかわいいと思います。アヒルが家出して帰ってきてまた一緒にスープを作るのですが、その時にいくらアヒルがスープを早くかき混ぜすぎたり散らかしたりしても猫とリスはあたたかく見守ってあげてる場面が私のお気に入りです。小さい挿絵なのですが、その場面で猫が消火器を手にとってる絵が一番のかわいいです。
最後は仲直りしたのにまたケンカするっていう話の終わり方です。ケンカするほど仲が良いっていうことなのかなって思います。人のものが良くみえる、時には違うことがしてみたい、友達の大切さなど人間心理がしっかり描かれた作品だと思います。