いとうさんの作品で、家族をあつかった作品は、親子でとっても好き。
「ぼく」のおじいちゃんは小さい頃、いつもいっしょにいてくれました。「ぼく」はおじいちゃんとお散歩に行くのが大好き。何が起こっても、おじいちゃんはぼくの手を握って「だいじょうぶ、だいじょうぶ」って、つぶやいてくれます。
それは、むりして みんなと なかよくしなくても いいんだって ことでした。
それは ことばが わからなくても、こころが つうじることも あるって ことでした。
ぼくは ずいぶん 大きくなりました。
だから こんどは ぼくのばんです。
「ぼく」が、おじいちゃんへの恩返しに、寝たきりになったおじいちゃんの手を握り「だいじょうぶ、だいじょうぶ」って、ラストシーンには思わず、胸が熱くなります。