私の幼い頃の日本の昔話で最も印象に残っているのが『ぶんぶくちゃがま』です。
母になり、当時3歳の息子に読むためにこの本を選んだのは、私の記憶の中のたぬきに一番近いイメージだったからです。
踊り好きなたぬきに、皆もてあまし気味な様子が楽しい。
見せ物小屋のページは、色とりどりののぼりがあがり、ひとひとひとの行列に、「い〜っぱい!」を当時連呼する息子でした。
たぬきが本領発揮とばかりに、得意げに踊る姿が可愛らしいんです。
私の記憶では、綱も渡っていたような気もしますが、こちらはこちらで愉快な描写でした。
ぶんぶくの名の由来はこうだったんだ〜と、改めて、息子と読んで再認識しました。
息子にも思い出に残る日本の昔話の一冊になってくれていると思います。