マーガレット・ワイズ・ブラウンの文、バーバラ・クーニーの絵による1954年の作品です。
足が不自由な息子のために、お父さんは毎年クリスマスに森の小さなもみの木を運んで、息子の部屋のクルスマスツリーとして飾ります。
また、春になると元の場所に戻しました。
その時の父の言葉は、まさに琴線に触れるものです。
「毎年、冬には御祝をしにやってきて、春には元の緑の野原へ帰って行くんだよ。
ここまで やってこれない、私の息子と一緒に、大きくなっておくれ。
あのこが元気になるように力を貸しておくれ。」
そして、ある年、お父さんは小さなもみの木のところにやってきませんでした。
そこには、感動のサプライズがあるのです。
決して派手でなく淡々とした物語なのですが、心に響いてくる絵本です。
クルスマスに相応しい絵本なので、時期になったら静かに読み聞かせすることをオススメします。
でも、子供より大人、とくにお父さんに読んで欲しい一冊と言えるかも知れません。