子どもの「障害理解」について調べていたとき、この本のことを知り、いつかは読んであげたいと思って用意して読む時機を見計らっていました。ちょうど娘が障害のある人に関心を抱き始めたので、『きらきら』という手話についての本を読んだときに、「もう1冊、おてての本を読もうか」といって取り出しました。
最初の部分は、幼稚園の日常生活の、ごくごく普通の風景。
娘も、この本が障害を扱った本などとは知りませんから、すっと入ってきました。途中「まりちゃん」と「さっちゃん」が取っ組み合いになる場面では、「まりちゃん、嫌い」などと感想を言っていました。
私は既に何度か目を通していたのですが、やはりお母さんがさっちゃんにお腹の中でけがをしたと説明する部分は、お母さんの気持ちに感情移入して涙がこみ上げてきてしまい、声が途切れそうになりました。でも「障害=かわいそう」というイメージは持たせたくなかったので、努めて淡々と読みました。
読み終わって娘といろいろ話し合いました。
娘が普段けがをするように、おなかの中でけがをしてしまう子だってたくさんいること、でも、おなかの中のけがは、治らなくなってしまうことが多いこと、お母さんも股関節にけがをして生まれてきたことなどを話しました。これからも何度も読んで、いろいろ話し合っていきたいと思っています。
ごく普通の幼稚園生活の中にある出来事として書かれているので、子どもも想像しやすいと思います。ぜひ多くの皆さんに読んでほしいと思います。