とても美しい絵に惹かれて取り寄せた一冊です。
むらむすめのラーニが、欲張りな王様に貰う約束をしたお米は、1日目に1粒、2日目に2粒、3日目は4粒・・・。
はいはい、倍に増えていくのね、と思っていたら、だいたい24日を過ぎる頃には、王様よろしく「なんか、やばくない?」という気持ちになって、なんとも言えないドキドキ感を味わってしまいました!
遠山の金さんみたいなラストも、実にスカッとします(笑)
大人がこれだけ楽しいのだからと、小学校での読み聞かせで紹介すると、美しい絵のパノラマ展開には歓喜の声があがったり、最終ページの表では「本当にそんなことになるの?」と確かめたり、一冊で何度も楽しませてもらっています。
そして重ねて読むうちに、人はなぜ学ぶのか?という問いの、端的な答えがここにあることに気付きました。
算数を勉強することは、知恵を持っているということは、こんな風に人を幸せにすることができるんだよ、と。
絵本は奥が深いです。深すぎます。
それにしても、この「1粒」が「1円」だったらと思うと、妄想が膨らみますね・・・!
というわけで、美しさのみならず、金銭教育、政治哲学、倫理学など幅広い知識が満載の、この絵本がくれるメッセージを、たくさんの方に受け取って欲しいなぁと思います。